氷見事件
柳原 浩(やなぎはら ひろし)
狭義の冤罪無罪確定
2002年、富山県氷見市で発生した強姦事件で、タクシー運転手の柳原浩が逮捕・起訴。懲役3年の実刑判決を受け服役。出所後の2006年に鳥取県警が逮捕した別の男が真犯人と判明し、2007年に再審無罪確定。服役完了後に冤罪が発覚した典型例。
逮捕年
2002
無罪確定年
2007
期間
5年
確定判決
懲役3年
都道府県
富山県
地域
中部
捜査機関
富山県警
時代
現代
刑事手続き進行度
捜査
逮捕
起訴
一審
控訴審
上告審
確定
服役
✓
再審逮捕起訴一審有罪服役→ 再審無罪
通過有罪等無罪等進行中
タイムライン
事件不利有利手続事後
2002.01事件発生
富山県氷見市で強姦事件が発生
2002.04柳原浩 逮捕
被害者の似顔絵との類似を根拠に逮捕。取調べで自白
現場の足跡痕は28cmだったが柳原氏の足は24.5cm。靴は発見されず「燃やした」と供述させられた。被害者が見たサバイバルナイフも発見されず果物ナイフに置き換えられた
捜査:富山県警氷見署
2002.11懲役3年判決
富山地裁高岡支部が懲役3年の実刑判決
2005.01仮出所
約2年の服役を経て仮出所
2006.11真犯人逮捕
鳥取県警が別件で逮捕した男が氷見事件の犯行を自白。足跡痕も一致
2007.01冤罪判明・県警謝罪
富山県警が捜査の誤りを認め柳原氏に謝罪。富山地検検事正も直接謝罪
2007.10再審無罪
富山地裁高岡支部が無罪判決。確定
2015.03国賠訴訟勝訴
富山地裁が捜査の違法性を認め、損害賠償約1,966万円の支払いを命令
柳原氏は冤罪後PTSDを発症。就職も困難となり、生活保護を受ける生活を余儀なくされた
参考文献
冤罪と裁判
今村核 (2012) — 書籍
元裁判官が冤罪発生のメカニズムを構造的に分析。複数の著名事件に言及しており、冤罪問題を俯瞰するための基本書。
冤罪を生きる
里見繁 (2015) — 書籍
冤罪被害者たちのその後の人生と、再審制度の課題を描く。
えん罪・氷見事件を深読みする
前田裕司・奥村回 編 (2016) — 書籍
氷見事件の国賠訴訟の全記録。捜査の違法性がどのように立証されたかを詳述。
自白の心理学
浜田寿美男 (2001) — 書籍
なぜ無実の人が自白してしまうのか。虚偽自白の心理学的メカニズムを解明した研究書。